入居までの流れ
施設に入ったら、今のかかりつけ医はどうなるの?

まず結論
- 1訪問診療は定期・計画的
- 2往診は急なときの臨時
- 3特養・老健は扱いが違う
訪問診療は、通院が難しい方のところへ医師が計画を立てて定期的に診察に来るしくみで、有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅、グループホームでも受けられます。熱が出たときなどに頼んで来てもらう「往診」とは別のものです。今のかかりつけ医を続けるか、施設がふだん頼んでいる医師に替えるかは、施設の種類と方針、かかりつけ医が訪問できる範囲で決まるので、入居の前に両方に確かめます。
訪問診療と往診の違い
| 訪問診療 | 往診 | |
|---|---|---|
| 来るとき | 計画を立てて定期的に(例:月に2回など) | 具合が悪くなり、ご本人や施設が頼んだとき |
| 対象 | 病気やけがで通院が難しい方 | 急に診察が必要になった方 |
| ふだんの姿 | 診察・薬の処方・検査・体調の管理 | その場の診察と処置。必要なら入院先の調整 |
| お金 | 医療保険(窓口負担は1〜3割) | 医療保険(窓口負担は1〜3割) |
施設に入ると、多くの方は訪問診療に切り替えます。通院の付き添いがいらなくなり、施設の看護職員と医師が直接やりとりできるからです。訪問診療をしている医師が、夜間や休日の急な変化に往診で対応するかどうかは医療機関ごとに違います。
施設の種類で変わること
- 住宅型有料老人ホーム・サービス付き高齢者向け住宅住まいの扱いなので、外部の医療機関の訪問診療を医療保険で受けられる。どの医療機関に頼むかは比較的自由
- 介護付き有料老人ホーム・グループホーム外部の医療機関の訪問診療を受けられる。施設がふだん頼んでいる医療機関があることが多い
- 特別養護老人ホーム施設に配置医師がいて、ふだんの健康管理はその医師が担う。外部の医師の訪問診療が医療保険で認められるのは、末期がんや看取りなど限られた場合
- 介護老人保健施設施設の医師が診ることになっている。今のかかりつけ医の訪問診療は原則として続けられない
特養や老健に入る場合は、「かかりつけ医を続ける」という選択が取りにくいことを、先にご本人とご家族に伝えておくと話がこじれません。
今のかかりつけ医を続けるか、替えるか
| 続ける場合に確かめること | 替える場合に確かめること |
|---|---|
| 施設まで訪問診療に来られるか | 施設がふだん頼んでいる医師はどこか |
| 夜間・休日の連絡先と往診の有無 | 夜間・休日の対応と看取りの方針 |
| 施設の看護職員とのやりとりの方法 | 紹介状と薬の情報の引き継ぎ |
| 薬を出す薬局と届け方 | 専門の科(精神科・皮膚科など)にかかる方法 |
続けたい場合は、かかりつけ医に「この住所の施設まで訪問診療に来てもらえるか」を聞きます。訪問診療をしていない医院や、施設が訪問できる距離の外にある場合は続けられません。続けられる場合も、施設側がその医師と連絡を取り合えるか(薬の受け取り方、夜間の連絡先)を確かめます。
替える場合は、かかりつけ医に診療情報提供書(紹介状)を書いてもらい、新しい医師に渡します。薬の内容、アレルギー、これまでの入院の記録を引き継ぐためです。
医療費のしくみ
- 診察・薬・検査医療保険。75歳以上は後期高齢者医療で、窓口負担は所得により1割・2割・3割
- 居宅療養管理指導医師・歯科医師・薬剤師・歯科衛生士などが療養上の管理や指導をしたときにかかる介護保険の費用(1〜3割負担)。介護付きの施設に入っていても別に使える
- 交通費訪問にかかった交通費を実費で請求する医療機関がある
- ひと月の上限医療費には高額療養費の上限があり、介護保険の自己負担と合わせた年間の上限(高額医療・高額介護合算)もある
ひと月にいくらかかるかは、訪問の回数と病状、所得で変わります。候補の施設で、同じくらいの状態の方がどのくらい払っているか目安を聞いておくと安心です。
訪問歯科と協力医療機関
訪問歯科は、通院が難しい方のところへ歯科医師が来て、むし歯や入れ歯の調整、口の中の清掃の指導をするものです。医療保険の歯科訪問診療と、歯科医師や歯科衛生士による介護保険の居宅療養管理指導があります。飲み込む力が落ちた方では、口の中を清潔に保つことが肺炎の予防にもつながるため、施設で定期的に来てもらっていることがあります。
協力医療機関は、施設が急な体調の変化や入院に備えて決めている医療機関です。2024年度の介護報酬改定で、特養・老健・介護医療院は、急変時に相談できる・診療できる・入院を受け入れる、という要件を満たす協力医療機関を定めることになりました(2027年3月末までの経過措置あり)。介護付き有料老人ホームやグループホームは、相談と診療の体制は努力義務、1年に1回以上の確認と自治体への届出は義務です。
重要事項説明書には協力医療機関の名前と協力の内容が書かれています。訪問診療に来てもらえるのか、入院を受けてもらえるのかは内容の欄で確かめます。こうした医療の段取りの確認は、施設探しといっしょに紹介会社にまとめて頼むこともできます。
確かめた公的な資料
- 令和6年度介護報酬改定について(厚生労働省)https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_38790.html
- 令和6年度介護報酬改定の主な事項について(厚生労働省 社会保障審議会介護給付費分科会 第239回資料1)https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001195261.pdf
- 有料老人ホームの設置運営標準指導指針について(厚生労働省)https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000083170.html
ご相談の前にそろえておくと、話が早いもの
- 今のかかりつけ医の名前と連絡先
- お薬手帳
- 病名と、受けている医療の処置
- 通っている歯科があればその名前
分からない項目があっても大丈夫です。分かる範囲でお聞かせください。
皇寿にご相談いただくと
皇寿株式会社(大阪市北区)/高齢者住まい事業者団体連合会(高住連)届出紹介事業者 届出番号 23-0580
最終更新:2026年10月17日 / 編集:皇寿株式会社(大阪市北区・高齢者住まい事業者団体連合会 届出紹介事業者 23-0580)。制度の細かい条件は変わることがあるため、最終的には市区町村・施設などでご確認ください。
よくあるご質問
Q施設に入ると、施設が決めた医師に替えないといけませんか?
住宅型有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅では、今のかかりつけ医の訪問診療を続けられることがあります。ただし、その医師が施設まで訪問できるか、施設と連絡を取り合えるかで決まるので、医師と施設の両方に確かめてください。特養や老健では、施設の医師が診るのが基本です。
Q訪問診療を受けると、医療費は高くなりますか?
外来に通うより1回あたりの費用は高くなることが多いですが、窓口負担は1〜3割で、高額療養費の上限もあります。通院の付き添いやタクシー代がいらなくなる分も含めて考えてください。
Q入院が必要になったら、どこに入院しますか?
協力医療機関や訪問診療の医師が受け入れ先を探すのが一般的です。ご本人が以前から通っている病院を希望する場合は、入居のときに施設と訪問診療の医師に伝えておきます。
Q訪問歯科は、全員が受けるものですか?
いいえ。希望する方、必要な方が受けます。入れ歯が合わない、食べるときにむせるといった様子があれば、施設に相談してください。
こうした手続きや調整の大変なところは、皇寿がまとめてお引き受けします。
施設探しと空きの確認、病院・ケアマネジャー・施設との段取り、見学の同行、入居までの手続きの準備まで、相談員が一緒に進めます。何から手をつければいいか分からない段階でも、そのままお電話ください。ご家族の費用はかかりません。
24時間受付・通話無料
電話で相談する 0120-25-0510 AIに状況を相談する
